なんかこのブログの更新頻度ゆるくなってますが…最近はインプットの時期って感じでして、ひたすらマンガ読んでます。
こないだのDMMブックスの初回70%オフキャンペーンで、マンガ100冊買ったので。
私、以前はマンガが読めなかったんですよね…。マンガ大好きだったのに漫画家になってからほんとに読めなくなってしまってた。比較の意識がものすごくて、劣等感や嫉妬がものすごかったので。
いろいろ手放した末に、やっと人様のマンガをまた楽しく読める時がやってきたって感じです。何年も何年もかかってやっと。
あ、それに通じる話なんですが…
今日ツイッターでめちゃくちゃ話題になってたこれ↓
(うつ病の話なのでそういうのしんどかったらご注意ください。パワハラシーンもあります)
すんごいから読んで……おええ腹の中身がぜんぶ出そう……でも最ッッッ高……続きをくれ……マジで商業ではない……?pixivだけ……?嘘だこれは野生のプロだ……というのはともかく読んで……
売れっ子漫画家×うつ病漫画家 第一話「虚・プライド」 | 溺 英恵 #pixiv https://t.co/rxWxda6JJN
— 霜月旬 (@Jyunka) May 3, 2021
いやもうすごく面白かったし、痛かったです。
私のはすごく軽度だけど、思えばまあこういう状態のめちゃ薄くて軽い版が、もやのようにずっとず~~っと続いてた気がします。
とりあえずBL作品としての感想とか、うつ病のあれこれに関しては今回は言及しないとして…
編集部のシーンやばかったな。担当者とのやり取りとか担当じゃない編集者からのパワハラとか。あと、新しい担当者から自分の好みを押し付けられるのとか…。しんど…
自分は今、出版社とか編集者を介さずに一人でもマンガ描いて電子書籍として売るようになったんですが、このマンガ読んで「すっごくいい時代になってるよなあ」と改めてひしひしと感じました。
誰に合わせることもなく、一人でもマンガは描けるし世に出せるし、食べていくことだってできるんだよね、今の時代は。
この「売れっ子漫画家×うつ病漫画家」というマンガ自体も、(本業はおそらく商業作家さんだろうけど)一人でこんなすごい作品を趣味として描いて、マンガ投稿サイトで発表して、そしてこんな大勢の人に読まれて賞賛されてて、すぐに(もうすでに?)書籍化の話で引っ張りだこだろうし。
そしてそういう趣味の作品や素人の作品が書籍化されヒットしたとしても、それってなんかもうシンデレラストーリーどころか成功譚ですらない時代になってる。素敵なものを作り、素敵なものを発表して、その素敵なものが正当に評価される。ただそれだけの当たり前でシンプルな流れ。インターネットという、一瞬で多くの人にリーチするツールあってのことであり、それってほんと素晴らしいことだなと思います。
でも一方で、自分は出版社を介していたからこそ一人では描けないものを編集さんのおかげでたくさん描かせてもらえたしすごく勉強させてもらえたし成長させてもらえたんだよなーってめちゃくちゃ感謝もしてる。とくに最初の担当さん…
まじで一人じゃ絶対にマンガなんてまともに描けなかったわ、量的にも内容的にも。迷いがすごいしモチベーション保てなくて、一作最後まで完成させるのすら自分にはすごく大変で。ほんとよくこんな奴を指導しつつ使ってくれてたよなあ…ありがたすぎ。恥ずかしながら当時は反抗してばかりだったけど。
前も言ったような気がしますが、これからは出版社を通さずともフリーの編集者や仲介業者とフリーの漫画家がゆるく組んで仕事をするようになっていくのがいいんじゃないかなーと思います。
やっぱ一人だけじゃ大変ですよね、マンガって。自分のシュミ全開にはできるけど、独りよがりの作品になっちゃうし。編集作業とか進行管理とかも一人でやらなきゃいけないし。
いっぽう大手の出版社には大手の良さがあるし育ててももらえるだろうけれど、この「売れっ子漫画家×うつ病漫画家」の主人公のように、合わない人はつぶされていくだろうしなあ…才能がすごくあっても。プロの編集の手に掛けられてるからこそ読みやすくて面白くて良いものにブラッシュアップされてもいるんだけど、でもそれは「売れるもの」が第一義で。
担当者との相性次第なところもあるし、それならやっぱ趣味の合う、信頼できるフリーの編集者と組んだほうが絶対にいい作品ができるはず…
ただフリーの編集者って需要が潜在的にめちゃくちゃあるはずなのに、そういう仕事ってやってる人少ないし、あったとしてもリーチしてない感じがする…。自分もそういう人がいたらいいなあと思いつつ、実際には勇気ないし知識もなくて探そうとはしてないし。そこらへんを埋めるインフラサービスとかあるとよさそうだなあと思ったりします。
それにしても「売れっ子漫画家×うつ病漫画家」の主人公なんて、それこそ商業でヒットしたあとはセミプロとしてやってたら全然違った世界にいってたんだろうけどなあ…。
ミュージシャンやYouTuberなんかもそうだけど、やり方次第ではあるけどネットのおかげでセミプロが食えない時代はもう完全に終わってるし、下手にプロでやるより稼いでる人もたくさんいるだろうし。(じっさい、二次創作同人の世界なんてえげつなく儲けてる人ふつうにゴロゴロいますしね…数千万~億単位で。そういう知人もいるし、コミケとか行けばそれを目の当たりにすることもできるし)
そういう世界を知らないか、知っててもスルーしてたか。…自分もそうだったからほんと人生損してきたと感じます。
やっぱ知識や知恵や勇気や人脈やインフラって大事だよなあ。
まあなんにせよ夢のある時代ですね。
マンガ業界だけじゃなく、日本社会はこれまで精神論とかやりがい搾取とか「技術は見て盗め」とかブラック企業とか自己責任論とか、自縄自縛のむちゃくちゃなやり方で黒煙あげつつムリヤリ進んできてたんで、その無理がとうとう祟って大変なことになってるわけですけど…、逆に言ったらその無理を解消していくことをビジネスにしていけばそれはきっと当たるはずなんだよなー。そういう目でみた日本は改善ポイントだらけのブルーオーシャンやん。今までがマジで酷かった分。そういうの得意な人、とくに女性、どんどん起業とかして進めていってほしい~~
絆だとか団結だとかはもう完全に古くて、ゆるい広いつながりとか、自分にも他人にも優しい生き方とかがポイントになっていきそう。「風の時代」って言われてますしね。
合わない人なら別れていいし合う人を探せばいいし。合わない場所なら離れていいし合う場所に行けばいいし。
あと、自己責任論を振りかざし日本を分断と監視と憎しみ合いの社会にしてきた「新自由主義」の鬼、自民・公明・維新の会は次の衆院選挙で必ず落としまくりましょうね。
もーね、台湾とかがいいお手本だけど、自分にも他人にもゆるくて甘いほうが、そのゆるい土壌からいろんな才能やいろんなシナジーやいろんな富や再分配が生まれて、社会はうまく発展していくんだとしか思えないです。
じっさい、私自身も自分に甘くなってからいろいろうまくいくようになった気がします。ほんともっと自分を甘やかそ、日本人は。
あ、そうだ。
DMMブックスこないだのは初回購入限定・100冊上限で70%オフだったけど、今は5/19まで何度でも何冊でも50%ポイント還元キャンペーンやってます。実質ほぼ半額です。
私はこないだの100冊がまだ全然読めてないのに、すでに新たに3冊買ってしまいました…。まだまだ買ってしまいそう…。やっぱマンガって最高だな。