遅くなったけど大嶋信頼先生の初小説「催眠ガール」を読み終わりました。
催眠に関する本として面白かった!
こないだ催眠療法を受けにいったりしたし、自分の中でもかなり催眠に興味あるときなので余計に面白かったです。
主人公夏目の世界が催眠によってだんだん変わっていって、いつの間にやら別世界に移動しているような感じになるけど、これって私もなんとなく経験あるなって思えてリアルだった。
私も大嶋先生のブログや本をずっと読んできたし、そこに込められているスクリプトなどによって催眠にかけてもらってというか呪いからの解放をしてもらって、そして気がついたら世界が変わっていたという感じあるし。
この本は小説だけど、読むことによって催眠の効果があるかもしれないし、何度も読むことによってさらに効果があるかもしれないなって思いました。
しばらくしたらまた読み返してみよっと。
実は私、以前大嶋先生がブログで「女子高生にもできる催眠」って言われてたとき、すごくモヤモヤしてしまって。
なんか女子高生や女性を馬鹿にしたようなイヤな言葉だなって。
「主婦にもできる投資信託」みたいなさ。
でも読んだらその気持ちが解けました。
年齢も性別もないね。
大嶋先生の中に女子高生がいるね。
以下、ちょっとネタバレになりますが…

夏目が最後、青木とくっつかず、それどころか他校のイケメンに告られたのが最高だった!笑
どうせきっとべつにイケメンというわけではないが夏目のことを大事に思っていそうな青木といいかんじになるんだろうとタカをくくってた。
なのに突然イケメンが出てくるなんて!!
そうだよ、女子はイケメンが大好きなんだよ。とくに若い女の子は。
ごめんな、男のドリームとは相容れないものなんだよ。
夏目の成功譚として最後にごほうび的にイケメンがでてくるのがほんと先生わかってるなーリアルな女の子が!!って快哉を叫ばずにはいられなかった。
おっさん目線で描かれたおっさんに都合のいい女の子ではなかった、たぶんほんとに女子がそこに描かれてた。そこにいた。
それは大嶋先生が女の子の心でこの小説を描いてくれたことの証明だと私には思えたんですよね。
そして上から目線に聞こえていた「女子高生にもできる」っていう言葉への違和感や反発心は霧散したんです。
先生の中に女の子がいたからこの主人公になったんだな、って。
上から目線ではなく、等身大の同じ目線で書かれてたんだな、って。
おっさんが描く女子高生…。年代も性別も超えたところに催眠の真髄みたいなのがあるような、時間や空間を越えて一体感を感じるのが催眠であるというような、その感覚がなんとなくリアルに伝わってくるような気がするのも面白かったです。
こないだ受けた催眠療法で前世を見てきたんだけど、私ごっついおっさんだったんですよ。
女としてこの窮屈な男尊女卑国・日本に生きることの被害者意識があったりするけどさあ…
私もおっさんじゃん。おっさんだったじゃん。
おっさんにはおっさんなりの苦しみや悲しみがあったじゃん。
…ジェンダーに関するこだわりとか被害者意識、もっと手放していきたいって思えました。